本へのお便り

日本民主主義文学会前会長 吉開那津子さんより 5月9日

拝復

お手紙拝見いたしました。同時に御著十冊拝受いたしました。

連休中に取り急ぎ旅日記三冊ほど拝見いたしました。全部拝見してからお返事さし上げることになると、だいぶ遅れそうなので、三冊を読了したところで、私の考えを申し上げることにしました。

 御著書は旅日記として大変楽しく生き生きと書かれており、さて次にはどんなことが起こるのかしらと旅の進展をワクワクしながら読み通しました。言葉を飾ろうとせず率直に表現しており良い読み物になっていると思いました。

 ところで、この旅日記は、小説に書き直さないほうがいいかと思います。立派な紀行文になっており、小説に書き直してもこれ以上のものにはならないと思いました。

 お手紙によれば、宮崎さんは、是非小説を書いてみたいと思っておられるようですね。私は宮崎さんの短くない人生の経験のなかから、この旅からではなく、別の小説にふさわしい題材をみつけ出したらどうだろうかと考えました。

 たとえば、天草で暮らした少年時代のこと、戦争前の幼い時のこと、戦争中のこと、戦後の変わりゆく時代の中での家族の生活、天草高校で青少年時代、人生をどう生きるかを考え求めた学生時代などなど。私はこれらを全部書いてくれと言っているのではありません。

 宮崎さんの人生にとって大切な転機となった時期のことを、原稿用紙五十枚六十枚位の短編小説にまとめてみる、という事から始めてみたらどうかと思います。小説という方法は起ったことを書くというだけでなく、そのように在り得た世界として創造していかなくてはなりません。これはなかなか難しいことなのです。つまり小説を書くにはある技術が必要なのです。ところで、そんなことを考えていると、こわくて、いつまでも小説を書いてみようという勇気は湧いてきません。

 私は、まず、宮崎さんが自分の小説観を頼りにして、書きたいことを書きたいように書いてみることをお勧めします。そして書きあがったら、阪神支部の人たちに読んでもらってください。或いは支部誌に発表してみてもいいと思います。読者からは、いろいろな批評が出ると思います。それらの批評の中で自分の参考になることを受け入れて書き直し、あるいはまた別の作品を書いて、自分の小説世界を深めていくことができると思います。横浜支部の仲間たちは、皆そのようにして勉強しています。

 さて、私はここまで書いてきて、私の言おうとしていることが宮崎さんに通じているのか、とても心配になりました。小説を書くということを、言葉で説明するということは、とても難しいことです。あれこれ書いていると、小説を書きだす力はとても出来ません。小説に相応しい題材を発見し、ともかく書き出してみることをすすめます。同時に良い作品と言われている他の人の作品を出来るだけ読んで下さい。そのようにして小説とは何かということが少しずつ理解できると思います。

 私のこの中途半端なことばが宮崎さんの心に届いてくれるように願っています。

ご健闘なさいます様心から願っています。 

宮崎信敏様                 5月7日

吉開那津子

敬具

宮崎信敏様

中小企業家同友会前専務理事 国吉昌晴さんより 5月20日

御著いただいておりながら、お礼が遅くなり申し訳ありません。いつも楽しく、想像力を働かせながら拝読させていただきました。私にとりましては、想像の世界を広げるご本であったようにも思います。今回のご本では、ポッダムで日本降伏の歴史を想起し、一度訪ねたことのあるフランクフルトでは、落ち着いた街並み、おいしかったビールの味が懐かしく思い出されました。このように、多くの国の人たちと胸襟を開き、親しく交わる、この関係がベースにあれば野蛮な争い、戦争も根っこから絶やせるのではと思ってしまいます。それにしても、最近の日本の危うさ、やれることをやらねばと思いを巡らせています。

今年の全国総会は名古屋です。もうご予定いただいておりますか。私は、第二分科会、鋤柄さんの報告の座長を務めさせていただきます。田山顧問もこの分科会に参加とのこと。また、本年も大阪同友会役員研修講座第1講にお呼びがかかり、5/31(水)夕刻より、同友会事務所へ参ります。本年の大阪同友会総会議案書を拝見しますと、機構改革で一時退会者が出ましたが、昨年度より底打ちとなり、ジワジワと増強が進んでいるとのこと。さすが、大阪同友会です。また、皆さんと交流出来ますことを楽しみにして参ります。

日増しに暑くなってきました。体調には充分お気を付けください。


[PR]

by akinishi1122 | 2017-06-01 08:38 | 旅行 | Comments(0)

<< 今日の一句 本へのお便り >>