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ノルウエーの客船

スカンジナビヤの旅(11)ノルウェー船上
7月28日(月)
この船は6日で35の港に寄航という時間表をもらった。夜という闇が無いから、時間の配分で寝る時間に停泊港を知らないで過ぎたのがあった。少々残念だが、仕方ない。だからであろうか、この船は往復という観光の制度を取り入れている。朝食後、隣にいた老人に話かけたらなんと僕より若い、69歳といっている。奥さんも同じ歳だが、どうも皺の深さが僕より深いから老けて見える。旦那さんは62歳の時体調を崩し半身不随でその後車椅子である。言葉も少々聴きにくいが、病院にもいかず医者だけにかかっているとのことだ。このノルウェーも医療については日本より大分良いようだ。病院入院だと、初回に1700クオーネ(407円)払えば後の費用は要らないという。また医者と病院は違うとのことで、医者と薬にはそれぞれ初回100クローネ(23円)払うと後はいらないということだから、ただみたいなものだ。これは日本で4月から実施された「後期高齢者医療制度」と比べ、なんと素晴らしい制度であろうか。これなら老人も老後の心配もなく、こんな車椅子の人でも観光ができるというものだ。年に3~4回二人の旅行をすると言っている。
旦那は62歳までは機械の設計をしていたが今は奥さんと二人の年金ぐらしだが、生活の不安はないという。不安どころかこんなに二人の旅行まで出来るのだから、羨ましいと思う。今でも右手でパソコン操作をしているから、僕とのネット交換は出来るといって、アドレスを書いてくれた。年金は65歳からというが、やはり個人によって掛け金の高い人は受け取る額が違うという。
 5時45分に着いた港Honningsvagで日本人の青年が船から一緒に降りた。そしいて外人と街に出ていったが彼は大阪の塚口といっていた。髭がぼうぼうだったから長旅の様子である。この街でホテルを探すらしい。僕は船で泊まると言ったら、「船は高いですから」というから、この船でも大部屋だったのかもしれない。たしか5泊で56700円だから一日だと約1万円だから僕も高いと思う。僕でもこの船以外のところだと、高くても6000円までだから、高いに違いない。だがやはり今回の船は気分もいいし、景色もいいところばかりだから気にいっている。第一移動やホテル探しがいらないからそれだけでもいい。
昨日佳子からのメールで、久留米の堤氏が世界一周したいが相談したいとの電話があったらし。堤氏も僕と似たようなところがあり、「一人旅は自分だけかと思っていたのに宮崎さんが10歳も先輩だったからやられた思いだ」と言っていた人だ。そして昨年はシベリヤ大陸を列車で横断されたという。今僕のいるところを知りたいらしいので連絡欲しいらしい。今僕はパソコンが使えないから連絡できないのが気の毒だ。もう息子さんが阿蘇で歯科医院を開業したところだから、手が空いたのであろう。
「地球の歩き方」本でこのホニングス街を調べてみたら、先ほどの大阪の青年は地球最北端のノールカップ町に行くのだろう。ノールカップという名前は聞いたことがあるが、高さ30mの絶壁の崖があるようで、そこを見にいくのであろう。船から見える岸にはそれに近い絶壁も沢山見える。ノルウェーというところは大西洋に面した海岸に長い、おそらく2500キロぐらい続いている。丁度チリの地系のような山脈を境に、国境スエーデンと区別されているようだ。こんな国がまだ王国として続いているが、どうやって支配を続けてこれたのだろうか。雪国であり、集落もぽつぽつだし、その背後は山脈となっている厳しい条件ばかりなのにだ。今日現在でも山には残雪が谷にちらほら見えている。
8階の展望室には本を読んでる人がたくさんいる。それも分厚い本である。ビールを片側に置きながらなのだ。大海の上で世間から離れた6日間にでも読むために用意したのであろうか。日本人だったら「こんなところまで来て勿体無い」と思うかもしれない。やはり価値観の違いである。「こんなところだから読める」と思ってみたほうが解かり易い。知識欲をもち、ロマンを持つのが人間だけが持つ特性なのかもしれない。
エレベーターの中で「日本人ですか?お元気そうですね」と声を掛けられた。聞くとスイス人だそうだ。ちゃんと日本語が出来るのかと思ったら、あとは日本語がでてこない。だけども親しみがでてくる。英語での話しになるが「スイスには海が無いから時々波のある海を大型船に乗り、楽しみに来ている」とのことだ。「僕にもスイスに良い友達がいて交流があるからスイスは好きな国だ」といっておいた。すると「日本もそれ以上に素晴らしい国だ」といってくれた。
 沢山の港に止まったが、僕の地図や本に出てないところも多い。降りる人も数人という港もある。犬が迎えに来ていて遠くから主人を見分けているのだ。盛んに尻尾を振っている、そして2匹が飛びついて喜んでいるのを見ると、のどかで微笑ましい。
夜は高級レストランができ一律375クオーネと出ているが満員の盛況だ。この雰囲気を楽しみにきているのである。上品な料理でまあまあの味だが高いなと思う。
みんな正装に近い服装である。デザートまではここだったが、コーヒーは別のレストランでフリーとのことだった。そこでは歌手が歌いダンスを楽しむ人もいる。これが豪華な船旅というものかと知った。
ゆったりした気分で眠くなり部屋で眠り、次に目覚めたら10時半である。太陽は無いが外で本が読めるぐらいの明るさはある。Toromosと港の名前が出ていた。
深夜に露天風呂にはいっているい婦人もいた。

by akinishi1122 | 2010-09-08 07:45 | 旅行

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