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中南米の旅

(44)2010年3月29日 モンテビデオ市内観光
手帳を開いてみたら、たしかガット(WTO)の総会が1993年に開かれ、日本にとってはその後の経済にはかりしれない、被害をもたらした会議であったことを知らされた。というのはウルグアイラウンドで自由貿易を拡大するために各国の輸入制限をなくすることが合意された会議であった、ということだ。そこで日本は米の輸入を8%まですることを約束してしまったのだ。これは日本の自動車や家電、医療、大型店舗その他の輸出、輸入との交換条件であったようで、たしかに自動車やカメラなど日本の現在の花形産業は輸出で大きな利益をえ、世界産業へと発展したが、勘治の日本の農業や小売店舗を破壊してしまった原因を作った会議の場所だったところに来ていることになる。
いまから17年も前のここでの会議が日本の現在の外需に依存し。農業、林業、小売業を潰してしまい、国内の不景気の原因を作った場所であった忘れることのできない記念すべき場所であったのである。たしか当時は橋本首相ではなかったかと思うが、「大洪水よわがあとに来よ」といったフランス侯爵夫人の行ったことばがあの当時語られたが、まさに「あとはどうなっときゃーなろたい」というのがそのとき言われた通りに日本の経済はなっている。
帰国したら、その当時のことをも一度調べてみなければならな。
このモンテビデオの町は道路がみなコンクリートで舗装されているのに、掘削の傷跡が無いのはどうゆうことなのだろうか。大体日本では絶えず道路は掘り返されるもので、そのためには、アスファルトが柔らかくて便利だと思うのだが、掘り返す必要のない都市計画がなされているのだろう。
もう一つは商店に入ったらヘチマの皮が沢山売られていた。これは日本でも昔は風呂で体をこするのによく使われていたが、日本と共通してるのに面白いとおもった。
今日もバスで3路線に乗ってみた、ここは車掌がバスの中央に座り券を販売している、そして、老人や子供ずれの人に席を指示し、専用席に座っている人には立たせて優先座席はそれらの人のために、確保している。日本で電車でも表示はあるが、車掌がそこまでしているこたはないのだから、日本は形式だけ整えていればそれで済むのだから、日本は何かがあった時その形式が整っていた、と大体事故などがあった時申し開きをしているが、結局社会的な批判により社長が辞任しているのをよくみることである。尼崎の脱線事故や雪印乳業の責任のとりかたである。その根底には「事故が起こらなければいいではないか」とか「問題がでたら考える」「それに時間と労力お費やすよりも生産の巧率が先だ」「事故が起こるのは社員の注意力の弱さで個人の問題だ」というように考える社会だなとみえる。
それが、この国やいままで見てきた国は違うのである。日本は言い訳のための制度であるようだ。
これがこの国では国民の合意にまで作り上げているのは、ひとつの文化になっている。弱いものを労わる習慣と文化はこんな末端の車掌から徹底して初めて文化になるのだな、と観た。日本が今、後期高齢者の医療費を独立採算に切り替えるとか、長期入院患者を持っている病院の診療報酬を引き下げ、病院から患者を追いだすようなシステムを考えるのはやはり形式主義や経済優先主義の制度を次々と出す政府の考えが、国民一人一人の尊厳というのが疎かな考えからきているのではないかと、今日の車掌の動きを見ていてここらあたり原因があるのではないかと気がしてきた。
海岸に出てみたら、やはり海は濁っている。その濁りは汚れではなく、砂が粉のように細かく波に浮く現象のようだ。海岸の景色も良いし、砂浜も綺麗だから、リゾートには良いが、欲を言えば、ブルーの海がほしいものだ。
僕のホテルはヨーロピアン,ホテルといってここでは有名なのか、タクシーもすぐ知っていた。朝食、夕食時にはピアニストが生の演奏をして呉れている。一番賑やかな場所にあるホテルなのだが、日本食がないのは不思議だし、やはり日本は遠い国だからだろうか。一日歩いても日本人らしい人には合わなかった。

土砂降りに灯の濃くなりサンパウロ まだそんな時間でないのに暗くなる
土砂降りや店畳む人の傘の中    サンパウロは土砂降りが多い露天商は慣れたもの
野良犬と3匹の夏無宿人      サンパウロは無宿人が多い
人込みの夏に一人の日本人     ウルグアイには僕たった一人であるのか
一人旅そろそろ慣れて秋の風    ウルグアイは秋らしい
朝夕にピアノを叩く秋の宿     専属の老人のピアニスト
キー打つ目いまだ老いとは思わねど パソコンのキーを打つのに目の疲れがはやくなる

by akinishi1122 | 2010-04-24 06:14 | 旅行

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