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善人と悪人

気になる「歎異抄」の解説書
愛知 佐々木 正喜


最近書店に「歎異抄」の解説書が並ぶようになって気に止めていました。それは親鸞聖人の言葉として「善人なおもって往生をとぐ、いわんや悪人おや」という言葉がどうしても気になっているからです。「善人が極楽浄土に往生できるのであれば、ましてや悪人が浄土に往生できるのは当然である」という意味はとうてい凡人には納得の行くものではありません。 
 手元にあるひろさちや氏の文庫本を何気なく読み返していますと、このことについて触れられていました。 
 善人とは何かということになると定義は難しくなります。他人に迷惑をかけない人を善人とし、迷惑をかける人を悪人としておきます。ひろさちや氏は嫁・姑の関係で説明していますが、例えば車の運転でも、運転すること事態が他人に迷惑かも知れません。お互い様ともいえますが、誰一人いなければ快適に走ることが出来るのです。自分が走ってなければ他人は快適です。 
 一生懸命勉強して入学試験で合格すれば、すれすれの点で不合格になった人には迷惑をかけています。こうした他人に迷惑をかけているということを自覚できた人は「悪人」なのです。人様に迷惑をかけていることに気がつかない人を「偽善者」といいます。世の中には善人はいなくて、多くの偽善者と悪人で成り立っていると言っても差し支えなさそうです。 
 親鸞聖人が言うところの悪人とはこういう人達です。偽善者は自分の行いが他人に迷惑をかけているということに気づかず、自分の正当性を主張するために救われて極楽浄土へは行けない、ということだそうです。
..2009年 1月 11日 (Sun)

by akinishi1122 | 2009-01-12 10:33 | 百歳の会

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