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日本資本主義の生れ方

第5730号 日々新聞  2016年6月2日(木)
日本資本主義の生れ方(2)
工業が生まれたのはやはり農業にたずさわる仕事、鎌、斧、鍬などを作る家内工業と、生活に必要な衣服の紡績などの家内工業でした。そしてその商品を運ぶ運搬手段のリヤカー、舟、などの鉄を使った製品の家内工業でした。また蒸気機関車や機械を動かす燃料の石炭産業が工場を動かすのに必要となり、国も石炭の発掘に国を挙げて取り組みました。そして商品の売買の仲介商人、お金をつごうする両替屋などが商品の流通の役割をして、武士は武力だけでは、生活に必要な商品が買えない時代になったのです。
身分制度では武士、農業、工業、商売と一応は階級社会という名目はあっtものの、武士の給料は貨幣としての米の支給だけではあまりにも商品の種類が多くでまわり、米だけでは商品の交換ができない貨幣(お金)がなければ生きていけない時代になりました。ですから身分制度じたいが意味をなさないことになり、権力はあっても金がなければ、社会は尊敬も信頼もされないという時代になったのが幕末の社会だったのです。
大名でも両替屋に米を担保にお金を借りねば必要な商品は手にいれることができないのです。
大名も両替屋、金貸しに頭があがらず、お金が物を云う社会になりました。
生産者である農家も米以外の野菜や果物、蜜柑などのお金になる生産物をつくれば、金が裕福になり、地域でも発言力が強くなってきました。味噌、醤油、油がかく部落にできて、生活物資が部落、村単位のしゃかいになりました。
こうして武家社会である封建制社会は力がなくなり次第に企業家や商人、そして両替屋(金貸し)が大名や幕府の台所まで入り込み権力者と結び着いて、国を動かすようになりました。
なかでも金貸しは工場や商売人にも金を貸すことで金貸し業が発言力をもつようになりました。
鉱山や鉄工業などと金融業をはじめる総合の商社となり、国家権力に入り込
これが日本の資本主義社会の流れなのです。

by akinishi1122 | 2016-06-04 10:19 | 社内新聞

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