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ヴオール・ヴイ城

ヨーロッパ自転車の旅へ(39)
8月17日(金)ヴォール・ヴイ城
 インターネット・カフェで教えてもらった観光地に行くことにした。Lion駅からMelunという大きな駅で急行の1駅目だった。そこから、Vaukle Vicomte という城まではバスが出ているが、僕は自転車で走る。駅前で聞いたら、自転車だったら25分で行けるという。田舎の道で、自転車が最適で、河あり、民家あり、スーパーありそして、なんといっても、城が近くなったところで、直線の1000mぐらいの並木道だ。大木が空を覆う。高さも20mぐらいの
同じ種類の木々、木の直径が50cmばかりの見事さ。
 この城は、ルイ14世の財務長官の城で、ルイ14世は自分の城より立派すぎるといって、なんか罪を捏造して、殺害計画し、17年間も自分の作った城の牢獄に閉じ込められて獄死したという。悲劇の城である。そんな王様に嫉まれるだけあって、それは、それは芸術作品のような城である。
パリのエリゼー宮に劣らぬ、それ以上の美しさで、庭園も広大だ。日本の宮城など問題でない広さだ。これに一般市民が見学できるからいい。室内もエリゼー宮並である。ルイ14世は裁判官19人を任命し、この築城した財務大臣の罪状を裁くように命じたが、ルイ14世に買収された7人だけが有罪としただけで、12人の裁判官は無罪として、判決は無罪となった。これが面白いと思う。裁判官が国王の意図に反する判決を出せるというところまで、法律の権威が進んできていたことがうかがえるのだ。ルイ14世は、これに不服を唱え裁判を破棄してしまうというのである。こんなことが後の民衆に知れ渡ることになるのである。丁度最近のアメリカのイラクに対して「大量破壊兵器がある」という理屈を捏造し、イラクに攻め込み、戦争を仕掛けたブッシュ大統領も同じことをやっているから、権力者は似たことを今でもやるものだな、とこの城の物語りを読みながらおかしくなった。さしずめフセイン大統領が、この財務大臣の役柄であったようだ。
たくさんの庭園の彫刻、人物像これがみんな裸に近いのは何故だろうか。やはり人間の美というのは裸に憧れるのだろうか。ことに女体の美しさはローマ時代にも、エジプト時代にも共通しているのは人間、ことに生命を生み出す女性の体の美しさにひかれるだろうか。
 こんな素晴らしい所がフランスにはいっぱいあるはずだから、じっくり、フランスの各地を廻るのも良いかもしれない。またヨーロッパの最後に立ち寄って、1週間でも居たい気になってきた。
 スーパーで、中華料理のバイキングセット4種類、それにウイスキーの小瓶、フランスパン、ジャム、肉の缶詰などを買い夕食にする。ホテルで電子レンジで温めてもらった。
 19日の早朝発つから、精算してくれ、と頼んだら、45ユーロ×8日=360ユーロ、それに朝食代80となり、440ユーロという。

by akinishi1122 | 2010-02-14 05:06 | 旅行

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